岡山県備前市日生町寒河3211 (0869)-72-3538
瀬戸内の港町、備前市日生町のアトリエから
備前焼の新しいカタチをつくる陶芸作家
石橋庚和(こうわ)の芸術活動を紹介します。
『やきもの』考 2001年 石橋庚和
やきものとは、土でかたちを作り炎で焼き固めたもののことです。
日本では、古代の土器に始まり、各地の風土に育まれた種々のやきものが作られてきました。それらは他国からの文化、技術との調和により発展し、そして伝統文化継承されてきました。
近代になっては作り手の個性、芸術性が重視され、多種多様化が進んできました。
技術と芸術、その両面において発展した現代のやきものにあっても、それが土と炎により現れた偶然的存在であるという本質に変わりはありません。
落とせば壊れるワレモノ、この決して完全とはいえないやきものが、人々を魅了してやまないのは何故なのでしょう。
常に人々の身近にあって親しみやすい、そしてはかない存在、それがやきものであるからだと思われます。
その出会いは人と同じく、大事にすればするほど親しみを増し、別れの時を辛くさせます。そこには作り手の心が映し出されてくるのです。
芸術とは、人の心を映し出す鏡のようなものです。作り手の世界を超え、接する者の感性に応じて世界が生ずるとき、そこに芸術は成立します。つまり、やきものは人々の生活の中で最も身近な芸術となるものなのです。
そうした人とやきものとの関係は両者の本質に変わり無い限り、いつの時代にあっても不変、そして同時に不完全のままであります。
しかし、だからこそ、そこに現われる価値観の多様性は無限に広がり続ける可能性を秘めているのだと考えられるのです。
備前焼桜谷窯
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